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おおらかに

湯川 千恵子

今日の心の糧イメージ

『おおらかに』という『テーマ』を見て、まず心に浮かんだのは「(天の)父は悪人にも善人にも太陽を昇らせ、正しい者にも正しくない者にも雨を降らせて下さる方なのです」というイエス・キリストの言葉です。(マタイ5・45)

地上の全てのいのちを育み育てるエネルギーの源泉である太陽の光と雨を、悪人にも善人にも無条件に惜しみなく与えられる神のおおらかな愛が胸に迫ります。善人と同じく悪人にも与えるというのは不公平のようですが、それが憐れみ深い神のなさり方なのです。

よく考えてみると、神のみ前で完璧に正しい善人など一人もいません。私たち人間は皆、不完全で弱い存在なのです。そんな私たちを憐れみ、ありのままを無条件に愛して下さっている天の父なる神の深い愛をキリストは説かれたのです。

 

私はそんな神の存在を知り、その愛に生かされている自分に気づかされてから、魂の奥に喜びと平安、勇気を感じます。困難には「神からの試練」と前向きに取り組むと必ず助けが与えられ、順調な時には、その恵みを感謝していると益々恵みが与えられることを体験するからです。

こんなにすばらしい神の愛と慈しみを多くの方は以前の私と同じように知りません。聞いても素直に受け入れようとはしません。知識豊かな人は科学的な根拠を求め、権力ある人は自力で何でも出来ると思い込んで目に見えない神の愛や恵みはいらないと拒否します。

しかし、夜明けの太陽に手を合わせて祈る人は大勢います。この時、その人は子どものように素直で幸せでしょう。燦々と降り注ぐ太陽の光は、祈る人の心を明るく照らし、生きる喜びと希望を与えてくれるからです。

同じように天を振り仰ぎ、公平に注がれる神の恵みを素直に受け取って、幸せに生きることを神はお望みなのです。