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2人3脚

熊本 洋

今日の心の糧イメージ

このところ、ひところ制限された漢字が復活、新聞や雑誌に見たことのない漢字がしばしば使われるようになりました。漢字ブームのようですが、これとともに漢字四文字の熟語が"かっこいい"ものとなり、クイズやパズルに出回っています。

「2人が並んで肩を組み、互いに隣り合った内側の足首をひもで結び合わせて走る競技」「2人3脚」もだれもが知る4文字熟語。「人が一致協力して物事にあたること」という座右の銘ともなっています。ところが、この4文字の漢字「2人3脚」は、インターネットによれば、日本での造語らしく、中国人には通用しないとのことです。

パートナーとの連携が重要な「2人3脚」は、今から142年前、1874年に海軍兵学校で行われた日本初の運動会にその記録があり、「2人3脚」は、日本人独特なものなのかもしれません。その精神は、「協力の美徳」であり、「ゴール達成」に不可欠なものであります。

近年、その「2人3脚」がパフォーマンス化し、「30人31脚」、さらに10倍の「305人306脚」にまで膨張、ギネスブックに認定記録され、国際的に認知されるに至りました。

「2人3脚」は人生に不可欠、夫婦はもちろん、仕事上の仲間同士、上司部下、あるいは、師弟関係においても、一瞬一瞬のコミュニケーションが、いかに、ないがしろにできないかを悟らせてくれます。

とはいえ、だれにもある、独りぼっちになった人生の一瞬、その時のパートナーはだれか。

それは、憐れみの絶対者なる神。自らの信仰に照らして、「いつどこでも、人間に心を配り、呼びかけ、人間が全力を尽くしてご自分を求め、知り、愛することができるよう助けておられる神」なのであります。