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心を開く

湯川 千恵子

今日の心の糧イメージ

日常の平和を脅かすテロや貧困、差別、難民、いじめの自殺など、暗いニュースにやり場のない悲しみと不安、いらだちを覚えます。

こんな世情の中で教皇フランシスコはこの一年間を「神のいつくしみの特別聖年」と宣言し、「いつくしみ深く、御父のように」と全世界に呼びかけました。

創造主である神が私達一人ひとりを無条件にいつくしみ、良いもので満たして下さっていることを世界中の人に知ってほしい。心を開いてその大きな愛を感じ取ってほしい。そうすれば、その大きな愛に応えて周りの人といつくしみ深く交われるのではないか。互いの違いを理解し尊重し合うことで、過去の過ちも赦し合い、平和で自由な社会を築くことが出来るのではないか、と熱望されたのです。

この神の無条件の愛に気づき受け取ることは易しいようで難しいようです。

そこでこんなイメージはどうでしょうか?

朝、雨戸を繰ると朝陽がさっと差し込んで部屋の隅々まで明るく照らし、その陽光の暖かさに生きる元気と喜びが与えられます。このように天からの叡智に満ちた光は心を癒し、正しいことを悟らせてくれる、そんな体験をするからです。頑なに雨戸を閉めていては陽光も差し込めず、部屋は暗く、冷たいままでしょう。

この神の無条件のいつくしみにいかされていることに気づいた時、私は生き方が180度変えられました。神に心を開くにつれて不安や恐れが消えてゆき、素直にありのままの自分で生きられるようになりました。困難にぶつかっても、その奥に神のいつくしみを感じて試練と受け止めると、チャレンジする勇気が与えられ、周りからも助けられて困難を乗り越えていきました。

私の人生を明るく変えた神のいつくしみに、少しでも恩返ししたいと思う昨今です。