恵みとは第一に家族の幸せだとして、婚姻の秘蹟を恵みの源泉であると強調し、一方で堕胎の罪を悔いて赦しを願う者に対して、罪の赦しが与えられると許可なさいました。
昨年の10月には、バチカンのサンピエトロ広場の近くに、路上生活をする男性達の一時宿泊施設「いつくしみの贈り物」がオープンしたそうです。女性の路上生活者のためには以前から「マリアの贈り物」と名付けた宿泊所があるのですが、今回開設の男性用が「ヨゼフの贈り物」ではなくて、「いつくしみの贈り物」と名付けられた事にも、フランシスコ教皇様の特別な思いがありそうです。
そもそも慈しむとは大切にするとか、愛するという意味ですが、「いつくしみ」と名詞にしてしまうと微妙なニュアンスで、他に云い換えができません。
慈母と云うように大きく包み込むような暖かく深いやさしさ、人間より大きな存在の愛と云えば良いでしょうか。この特別聖年に当たりフランシスコ教皇様は聖年中、物理的・精神的ないつくしみの業を行う事を奨励なさっています。
難民救済をはじめ災害被災者や、病者、高齢者、幼児など、弱者に対しての無償の愛を実践する一年でありたいと思います。