でも現実のマザー・テレサは、次のような言葉を遺されているのです。「この頑固な人の中におられるイエス様に気づかせてください」という祈りや「助けた相手から、恩知らずの仕打ちを受けるでしょう。気にすることなく助け続けなさい。あなたの中の最良のものを世に与えなさい」という言葉です。マザー・テレサも私たちと同じ生身の人間として、嘆き苦しみながら、強い信仰・希望・愛を持って歩まれた方なのです。
これとは反対に、悪者のレッテルを貼ることもあります。親による虐待のニュースは悲しすぎる出来事です。そしてマスコミからはひどい親だとして徹底的にたたかれます。でも、ある児童養護施設の施設長は、「子育ての中で親が孤立していることに問題があります。支えるしくみがあれば、虐待は防げたかもしれません」とおっしゃっていました。
線を引いて区別することを止めて、マザー・テレサともつながり、虐待してしまう親ともつながりがある存在として自分を見つめる時、何かが見えてくるよう な気がします。
素晴らしい生涯を送られた方をお手本として、弱い立場に追いやられた方と連帯しながら、創造主のお望みを一歩一歩歩んで行きたいと思います。