なつかしさの中、風景や景色だけでなく、私たちが出会い、生き、ともに過ごした人々のことが思い出される。走馬灯の様に多くの人々のことが浮かぶ。今、どうしているのだろう。そんな中で過ごすひと時は、私たちにとって、かけがえのない時の様にも思います。大切な存在に思いを馳せる、思いを向ける。
11月、カトリック教会は、教会の暦の一年の終わりの月を迎え、神様のみ元に召された聖人を祝い、亡くなられた死者の方々のことを想い、彼らの永遠の安息のために祈ります。私たちも彼らの後を辿って、神のもとへと向かって歩んでいることを、思い起こしながら。
なつかしい・・・・心に浮かぶ思いを大切に、これまで出会った方々のことを思い起こし、しばし時を過ごしては如何でしょうか。 それはその方を大切な存在として受け止めること。大切な存在として、しっかりと受け止めてゆくとき、私たちは、私たちを大切な存在として受け止めて下さる神様に心を開いて、神様の懐へ飛び込んでゆくことができるのでしょうね。
母の腕の中にまどろむ子どもの様に、神のうちに憩う。それは私たちにとって、なつかしいひとときなのかも知れません。天国へのノスタルジーのうちに歩んでいる私たちにとって。そして神が愛しておられるすべての人々にとって。