第2の自分は、ひとりでいる時に現れます。自分の部屋にひとりでいる時は、勝手気ままにできます。外見を気にしないで、くつろいだ服装をします。どこかかゆければ掻き、鏡の前で自分に向かってしかめっ面をしたり、歌が歌いたければ歌います。言いたい時にひとりごとも言いますし、手足を伸ばしてあくびもします。全く自然に振舞うのです。
第3の自分は、心の奥深くに隠れています。時々我々は、そこにそれがあるのを忘れることさえあります。しかし、ある時にはその存在を感じさせてくれます。
人の集まりの中にいて、懸命にエチケットを守ろうとしている時、内部の自分が話しかけます。「みんなに丁寧にしているのは、本心からですか?または、みんなが好きだというフリをしているだけですか?」と聞いてきます。
あるいはまた、ひとりでだらだらしている時、ばかなことをしている時、がっかりして沈みこんでいる時などに、内部の声が聞こえてきます。「何かもっと値打ちのあることをしてはどうですか?」と。
「人前の自分」「ひとりでいる時の自分」「内面の自分」、3つとも大切です。しかし人生の道を間違いなく歩ませてくれるのは、「内面の自分」にほかなりません。それが問いかける質問はうるさいかもしれませんが、耳をかたむけるようにしたいものであります。