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クリスマスとは

崔 友本枝

今日の心の糧イメージ

クリスマスは、イエス・キリストの誕生を喜ぶ日です。ケーキを食べたり、贈り物をもらったりできるからというだけではなく、この日は、心がほんわかと温かくなり、世界中の人がお祝いをしたくなる魅力をもった日です。

今から2000年前のこの時期、ユダヤでは住民登録が行われていました。全住民が故郷に帰ったため、ベトレヘムも人であふれ、ヨセフとマリアには宿がありませんでした。それで、イエスは馬小屋でお生まれになったのです。すやすやと眠る幼子は普通の赤ちゃんにしか見えません。お祝いに駆けつけたのも、羊飼いと外国から来た3人の学者たちだけです。

しかし、旧約聖書によると、この子は、聖なる人たちによって預言されていた「救い主、メシア」でした。救い主であるしるし、その一つは、この赤ちゃんが、家畜のえさを入れる「飼い葉桶」に寝かされたことにも表されていました。このことには深い意味があったのです。

イエスは30歳になると、公に人々の前に姿を現され、ご自身についてこう話されました。「わたしが命のパンである。わたしのもとに来る者は、決して飢えることがなく、わたしを信じる者は、決して渇くことがない」。(ヨハネ6・35)

パンである、ということは、ご自分は食べられてなくなる代わりに、そのことによって相手の命を生かすということなのです。「わたしを食べて生きなさい」と自らをさし出した方。これが、イエスがクリスマスの夜、飼い葉桶に寝かされたことの意味です。

幼子は、命を人々に与えるためにこの地上に来てくださいました。イエスはご自分に近づく者を完全に救い、まことの命、永遠の命を与えることのできる方だと信じています。