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クリスマスとは

小林 陽子

今日の心の糧イメージ

「クリスマスには愛の告白を・・真実の愛を告げる日です・・」

ある若い司祭の、クリスマスのメッセージの中のひとことでした。みんなびっくり。

「えーっ、そんなことだったの」とわたし達同世代の「おばさん達」は、あーだこーだと「きっとバレンタイン・デーとごっちゃになったのよ」とか「困ったわね。言ってさしあげた方がいいかしら」などと喧々ごうごうでした。

でも、ちょっと待って。

2000年前のユダヤの地ベツレヘムの馬小屋で、ひとりの赤ちゃんが誕生しました。近くの羊飼い達や、遠くからはるばる旅をして、星占いの博士達が「救い主がお生まれになった!」と赤ちゃんを拝みにやってきました。

このイエス様のお生まれになったお祝いの日に好きなひとに「あなたを愛しています」と告白するというのはどんな意味があるのでしょうか。あまり詳しく説明はなさらなかったけれど、神父さまにはきっと想うところがおありなのでしょうと考えてみました。

この赤ちゃんこそ、わたし達のために死んでくださったイエスさま。どんなに正しく生きようと願っても、平和な幸せを志しても、戦いはやまず、欲望に駆られ、罪を犯し続けてしまうわたし達を、その苦しみから解放するために十字架にお掛かりになったかた。

そのイエスさまを、救い主として、最愛のおんひとり子をわたし達にくださった父なる神さま。

「それほどまでにあなたがたを、あなたひとりひとりを愛しているよ」と、愛のメッセージをくださったのがこの日、クリスマスなのではないでしょうか。

わたし達を愛して愛して愛しぬかれるかたからの愛の告白。神さまのバレンタインデー。

だとしたら、あの、若い司祭のクリスマス・メッセージは正解なのですね。