でも、神にとってのクリスマスは違います。神は、好き嫌いなど度外視して、無条件に、最高の贈り物、すなわち、独り子イエスを私たちにお与えくださったことを記念する日だからです。
「布にくるんで飼い葉おけに寝かせた。宿屋には彼らの泊まる場所がなかったからである」と聖書は伝えています。(ルカ2・7)私たち人類は、神からの贈り物を理解できなかったのです。「要らない」と断ったも同然の扱いです。それでもイエスは生まれてくださったのです。讃美歌の3番はこうです。「すべてのものを与えしすえ、死のほか何もむくいられで、十字架のうえにあげられつつ、敵をゆるししこの人を見よ。」私だって、気に入った人を喜ばせる行為だったら喜んでできる自信があります。しかし、私のことを憎んでいる人や、私が嫌う人に対して同じことができるかと問われたなら、はっきり「無理です」と答えるでしょう。ところがイエスは、十字架上で、自分を殺そうとしている人たちのために祈られたのです。
「この人を見よ」とは、手本にせよという意味です。神は、イエスの馬小屋でのご誕生から十字架に至るご生涯を通して、「受けるよりは与える方が幸いである」ということを教えてくださったのです。(使徒言行録20・35)