人は不幸な時ほど、笑いを必要とする。笑いは、不幸に閉じ込められた状況をすぐ幸福に作り変えはしないが、少なくとも、幸福の方角に大きく窓を開ける。良き笑いは、人間の愚かさや至らなさを露わにしながら、誰も傷つけない。自分たちのありのままを受け入れて、何とかやっていく勇気を与えてくれるものである。笑うことで、人は日々の厄介なストレスをいなしていけるのではないだろうか。私自身もストレスが溜まって疲れた時など、ユーモアのこもった祖母の一言が、生きる楽しさの方向へ大きく窓を開けてくれたことを思い出す。