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岐路に立つ時

小林 陽子

今日の心の糧イメージ

右に行くか、左に行くか。 ここに留まるか、一歩踏み出すか。

この人に従いていくか、独立を選ぶか。ー岐路に立っての決断の時です。

ふだんから決断力の乏しい私などは、もう迷いに迷ってフラフラです。

シスターや信者の友人は言います。

「よく祈って、神さまのみ心のままに・・・」 そう。わかっています。でも、どうしたら神さまのみ声を聴くことができますか?

マザー・テレサは汽車の中で、コルコタの路上で死にひんしている貧しく見捨てられた人々の所に行きなさい、との主のみ声を聴きました。気が狂ったかと言われても、敢然と主のみ声に従ったマザーの決断と行動力。アシジの聖フランシスコも然り。すべてを捨てて主のみ声に従いました。

ちょっと待って。ことさらに聖人の例をあげなくとも、私たちの身近にもおられます。優れた音大の教授であられ、教会オルガニストでもいらしたT先生。年老いて介護の必要となったお母様のために、職を捨てて故郷に帰られました。

障害のある息子さんといつも一緒にいられるようにと、都会の生活から離島の貧しい暮らしを選び、移住したNさん。この選び。

私に出来るでしょうか?

とつぜん、ひとつのメッセージと出会いました。「心のともしび」のホームページの中で。越前神父様の一言です。

「私達の心の奥の奥の真実の自己、そこに神はいらっしゃいます」

神さまのみ声は、天井から降ってくるのでも、夢に天使を通して語られるのでもないのですね。奇しくもそのような体験に恵まれる方もいらっしゃいますが。

気付かないだけかもしれません。真実の自分自身に。受け入れたくない自分を、無意識の奥の奥の抽き出しに押し込めて見ないようにしていたり。

どうか少しでも気付くことができますように。