毎年行われているクリスマス劇のけいこの場面です。そんな彼も、4年前は羊飼い役として、高校生から振付を教わり、指先や視線などの細かなアドバイスを受けながら舞台に立つ、かわいい中学1年生でした。
いつの間にこれだけ大きな成長を遂げたのでしょう。子どもたちが秘めている能力の大きさにはいつも驚かされます。けいこに立ち合いながら、聖書のパウロの言葉が浮かびました。「成長させてくださったのは神です」(参1コリント3・6)という言葉です。
そうなのです。私たち大人の役目は、子どもたちが活躍できる環境を整えて、チャレンジできる場所と時間を提供し、子どもたちが育つお手伝いをすることなのです。「大丈夫だよ。ちゃんと見ているからやってごらん」と言って導き、励ますことなのです。
現代人は待つことが苦手だと言われます。答えの見える大人は、子どもたちが失敗したらかわいそうだと言って必要以上に手を差し伸べすぎの所があるように思います。試行錯誤しながら自力で成し遂げる達成感や、失敗から学ぶたくましさは、子どもたちが身につけてほしい大切な力量です。「育ててくださる神」に信頼して、子どもたちの成長を楽しみにしながら日々接していきたいと思っています。