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人生は学び

土屋 至

今日の心の糧イメージ

横浜で、科学のおもしろさを子どもたちと一緒に体験する活動にボランティアとして参加している。たとえば静電気や磁石の実験と、モーターや、ICラジオ、えんぴつ充電池、万華鏡、ゴム動力の飛行機やヘリコプターの工作など、さまざまな実験や工作のアイテムと、多くのおとなのボランティアメンバーが、年間、150以上の「たいけん塾」を土曜日の午後、おもに小学校の理科室や地区センターなどを会場にして行っている。

それぞれの「たいけん塾」には、あっと驚くようなサプライズと不思議に思う疑問符と、そして発見や気づきによる感嘆符とが、子どもたちとボランティアのおとなの頭の中をかけめぐっている。

レーチェル・カーソンの言葉をかりるならば「センス・オブ・ワンダー」に充ち満ちている体験ができる。

この疑問符には3つの種類の疑問があるとおもう。「こーしたらどーなるのか」、そして「どーしたらこーなるか」、さらに「どーしてこーなるのか」という3種類の疑問である。

「こーしたらどーなるのか」という疑問は実験やシミュレーションで解決することができる。「どーしたらこーなるのか」は実験の組み合わせや積重ねで解決できることが多く、その積み重ねが「技術」を生み出す。そして「どーしてこーなるのか」はそれらの実験や技術の膨大なつみかさねによる「理論」を導き出すのだが、これがもっとも難しい。

実際、この「たいけん塾」では、子どもたちよりもボランティアのおとなたちのほうが楽しんでいるのかもしれない。もしも私が子どもだったときに、こういう活動に参加できたならば、私は間違いなく理科の大好きな理科少年になったにちがいないと思うとちょっぴり悔しい感じさえする。