それぞれの「たいけん塾」には、あっと驚くようなサプライズと不思議に思う疑問符と、そして発見や気づきによる感嘆符とが、子どもたちとボランティアのおとなの頭の中をかけめぐっている。
レーチェル・カーソンの言葉をかりるならば「センス・オブ・ワンダー」に充ち満ちている体験ができる。
この疑問符には3つの種類の疑問があるとおもう。「こーしたらどーなるのか」、そして「どーしたらこーなるか」、さらに「どーしてこーなるのか」という3種類の疑問である。
「こーしたらどーなるのか」という疑問は実験やシミュレーションで解決することができる。「どーしたらこーなるのか」は実験の組み合わせや積重ねで解決できることが多く、その積み重ねが「技術」を生み出す。そして「どーしてこーなるのか」はそれらの実験や技術の膨大なつみかさねによる「理論」を導き出すのだが、これがもっとも難しい。
実際、この「たいけん塾」では、子どもたちよりもボランティアのおとなたちのほうが楽しんでいるのかもしれない。もしも私が子どもだったときに、こういう活動に参加できたならば、私は間違いなく理科の大好きな理科少年になったにちがいないと思うとちょっぴり悔しい感じさえする。