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健康の秘訣

阿南 孝也

今日の心の糧イメージ

月曜日から土曜日まで、毎朝5時に起きて朝食を済ませ、野菜中心のヘルシー弁当を作ります。入れたてのコーヒーを味わいながら新聞に目を通し、心のともしびに耳を傾けた後、6時に家を出る、これが長年変わることのない、私の1日のスタートです。

学校まで4キロの道のりを歩くようになって5年目を迎えます。健康維持のために、車通勤から自転車へ、さらに思い切ってウォーキングを始めました。冬は真っ暗闇に白い息を吐きながら、春は朝日に映える雲を眺めながら、夏は蝉しぐれの中を、秋は落ち葉を踏みしめながら、京都御苑を横切ります。犬の散歩やジョギング中の人たちとも、すっかり顔見知りになりました。

スーパーの前には、毎朝配送のための大型トラックが停車しています。運転手がリフトを使って、食料品満載のワゴンを店内に運び入れています。産地からの運搬や仕分け作業が、夜を徹して行われているのです。固く閉ざされた商店街にあって、パン屋さんには、早、できたてのパンが並べられています。早朝から丁寧に掃き清めてくれる方々のおかげで、街はごみ一つない美しさを保ち、凛とした雰囲気を醸し出しています。ほうきを小脇に抱えながらお地蔵さんに手を合わせる姿は、自然体で心和む光景です。

それにしても、朝の清々しさはどこから来るのでしょうか。ひんやり冷たい空気は、心を洗い清めてくれるようです。

聖書に「泣きながら夜を過ごす人にも、喜びの歌と共に朝を迎えさせてくださる」(詩編30・6)とある通り、神が私たちの心と体の疲れを癒し、再出発を祝福してくれているのを感じます。

「今日1日が素晴らしい日となりますように」と祈る、チャペルでの毎朝の祈りから、私の校長の仕事がスタートするのです。