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クリスマスのおとずれ

小林 陽子

今日の心の糧イメージ

クリスマスのおとずれを、そのかすかな足音を感じる頃って、いつだと思いますか?

なんて気の早いと呆れられるかもしれませんが、私には、長い夏休みが終わって9月に入り、夏のざわめきがひと落ち着きするときです。じっとカレンダーを見つめて、まだ3ヶ月もある・・などと思いながらも、頭の中は早くもクリスマスカードの図案や、クリスマスケーキのレシピ、聖歌の練習を始める用意のことなど、クリスマスに向けてのスケジュールが目白押しになって、キラキラと点滅しはじめます。

それぞれ一人ひとりに、教会生活でのクリスマスの歴史があります。初めてイエスさまと出会い、洗礼を受けた頃のクリスマス。教会学校の聖劇では、初めの年に羊飼いの役、次が三人の博士の一人それからお告げの天使の役。そして、赤ちゃんイエスさまを抱いたマリアさまの役へと昇進?したのでした。

やがてクリスマスは、行事やパーティーやデートの夜を卒業して内なる聖夜を迎えます。イエスさまが一歩一歩近づいてきてくださる日々。

何度も何度も、ほんとうにイエスさまをお迎えするために何をしたらよいのかを思い、ほんとうに愛するとはどのようなことかと悩み、今年のクリスマスこそ真実の愛の告白を、と決心したこともあります。

考えてみると私達の人生で迎えるクリスマスは、百回も無いのですね。そのたった数十回のクリスマスを、大切に過ごさなくては、と思います。

また自分ひとりのクリスマスだけでなく、それぞれの被災地で迎える方達や、病床で迎える方達のクリスマスを思いましょう。

その一人ひとりを、赤ちゃんの姿をとって来てくださったイエスさまが、招いていらっしゃいます。呼んでくださっています。

ああ、もうすぐ、です。