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クリスマスのおとずれ

村田 佳代子

今日の心の糧イメージ

日本では10月末日のハロウィーンが終わると、突然街の景色がクリスマス一色に変わります。まだ待降節にも入っていないのにと、商戦の激しさに溜め息をつくばかりです。クリスマスは文字通りキリストのミサであり、救世主イエス・キリストの誕生を祝う日です。

歴史的には、本当の誕生日はもう少し、春になってかららしいのですが、キリスト教がローマ時代ゲルマン人へ、その後ノルマン人へと布教される中で、北方民族の冬至の祭りと重なり、世の光の来臨ということで、12月25日がクリスマスになりました。

ローマ時代の人も現代に生きる私達も、日常さまざまな困難に遭遇しながらも祈り、克服し日々を過ごしているのは同じ状態です。そんな人々にとって、年に一度「私達のために救い主が、お生まれになった。」というメッセージは、何よりの慰めであり喜びです。キリストは神から遣わされた御子なので、誕生ではなく降誕といいますが、その降誕を待つ間のことを待降節(アドベント)といいます。

クリスマスの当日の週から数えて4週前にさかのぼった日曜日が、待降節第一主日となり、アドベントキャンドルが日曜のミサ毎に灯され、4本のキャンドルが灯るとクリスマスです。子供達は部屋にアドベントカレンダーを飾り、毎日その日付の扉を開けていきます。プレゼントのイラストや、大切なみことばが書かれていたり、毎日ワクワクしながらカレンダーに向かい、クリスマス当日を待ちます。

1年を振り返り自らを反省し、支えて下さった周囲の人々に感謝し、その気持ちをこめクリスマスカードを書くとき、クリスマスの訪れの喜びと神様への感謝が、ひたひたと心に満ちてきて、幼な児の如く素直になれるのです。