ところで、ダイヤモンドの「輝き」には、曰く因縁があります。戦前戦中派の高齢者なら思い出す「金剛石も磨かずば、玉の光は沿わざらん。人も学びて後にこそ、誠の徳は表わるれ」の昭憲皇太后の御歌であります。昭憲皇太后は、いみじくも「心の輝き」を詠われ、その大切さ、その磨き方をも説いておられます。御歌の二番「人は器に従いて、その様々になりぬなり」は、画一的教育に翻弄されがちな今の日本の教育に、まさに、一石を投じるものであります。仕事でもスポーツでも、そこに何か卓越した熟練度と熱意と誠意、それに人を気遣う気持があるならば、その人には後光が射し、輝きが自然に備わるのではないでしょうか。
「金剛石も磨かずば」の精神が、この21世紀、あらためて省みられることを願っております。
「心の輝き」それはキリスト精神の発露でもあります。