使徒パウロが「愛の賛歌」の中で歌っている愛、「忍耐強く、情け深く、自分の利益を求めず、すべてを忍び、すべてを信じ、すべてを望み、すべてに耐える」真実の愛を。(Ⅰコリント13・4〜7)
この愛は努力によってかちとるのではないことを、キリストご自身が教えてくださいました。「父が私を愛されたように、私もあなたがたを愛してきた。私の愛にとどまりなさい」と。(ヨハネ15・9)「愛を知ったのは、イエスが私たちのために命を捨ててくださったことによる」と使徒ヨハネは書いています。(Ⅰヨハネ3・16)
十字架をみつめてイエスの愛を知り、その愛に自分をゆだねてこそ、私たちはイエスの愛によって人を愛することができるようになるでしょう。そのためには自我から解放され、イエスに自分を譲り渡すことが求められます。これもまた、イエスご自身のわざであって、私はそれに、いわば協力することによって愛の実践に導かれることを心にとどめたいと思います。