「この世は涙の谷」という言葉を聞きますが、人生の目標もなく、使命感と具体的な事業目標も無く、ぼんやりと生きていた時期から、いよいよ決断して一つの道を歩み出すと想像以上の厳しい現実が訪れます。
事業家、音楽家、小説家、絵かきさん、その一つの道を真剣に追求する人ほど、苦悩は深く挫折感もあり孤独感、絶望感、不信感に満ち満ちています。たまには成功と喜びと感謝もありますが、感謝という感情とは程遠い日々でした。
私が人生をかけて努力し開拓してきた仕事が或社会からバッシングを受けた事があります。私の不徳のいたすところから生じた誤解があったのですが、私の心は日々暗く切なく、本当に生きる事自体が嫌になりました。それを或人が救ってくれたのですが、しみじみとその人の優しさに感動しました。その方が居なければ私は60代で大きな人生転換を余儀なくされたと思います。私の人生にはそのような恩人が数名いますが、いつもさりげなく私を助けてくれる人間が現れます。意思ある所に道あり、とは申せ、この恩人達のお陰で「人生それでも感謝」という哲学を学びました。私をさりげなく支えて下さる沢山の恩人に心から感謝しています。