人は自分の中にある優しさに、自分自身が癒されることがある。彼のために料理をするマルタの後ろ姿から、母性に満ちた愛情を受け取った少年は、自分の中にも、優しさと勇気を見出すことが出来た。それが彼自身を癒し、成長させたのである。グレゴリーもマルタも自分の出来る精一杯をお互いに捧げた。そしてそれ以上の恵みを受け取ったのである。
聖母月のマリア像に祈る時、この2人の暖かい台所を思い出す。孤独は癒されるものだということも思い出す。