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豊かな心を養う

植村 高雄

今日の心の糧イメージ

 世界中あちこちに暴動や災害、事件が後を絶ちません。日本でも今まで体験したことのない暴風による災害、放射能や津波による被害が大勢の人々を苦しめています。長い人類の歴史を読んでも、いつの時代にも、人間が希望しない意地悪な災害に人々は苦しめられています。

 自分の人生での今までの心の流れを考えていくと、苦しい場面や困難に遭遇しても、心が豊かな時は何とか乗り越えられるのですが、心が貧しい時は、益々、挫折感や自信喪失感が増大し、暗い穴に落ち込んでいくような心の体験をし、また、苦しみが倍加しているように思います。

 その違いが何故、生まれてくるのかを考えてみました。仕事が順調に流れ幸せな時、私は心の修行をしていないようですし、上手くいかないと、聖書、特にヨブ記を読んだりして右往左往しています。平素、心の修行をしていないと、いざという時、私はいつも慌てふためいています。つまり豊かな心を養う努力をしていないのです。

 人にはそれぞれ理想があり、現実はいつも厳しく、理想と現実のギャップから生まれてくるストレスの処理方法を知らないと、いつのまにか人は心が貧しくなっていきます。私の心が貧しい時は不安感、怒り、鬱、錯乱が心を占領していますが、豊かな時は平安感、友好的な感情、幸福感、統御感が心に満ち溢れています。

 さて、これからも私は豊かな心を養おうと努力するつもりですが、多分、人生を終わるまで、上手く修行出来ないと思います。「人の身体は神の神殿」と言われていますので、私の身体に住む愛である神様を信頼して、何とか豊かな心を養えるよう祈り続けていこうと思います。