マザー・テレサが感じられた貧しい心とは、ひとりよがりの淋しい心、他者に温かい眼を向け、いたわったり、分かち合う気持ちの繋がりを失った心のことであったと思います。1980年代の日本はひたすらバブル景気に向かって、走っていたので、思いやりの心を忘れ、自己中心の競争社会だったからです。
1990年代バブルがはじけ、阪神淡路大震災に見舞われ、眼が覚めた人々が懸命な努力をして、21世紀の日本を支えようとしているのが現状です。
さて今回のテーマは「豊かな心を養う」です。この豊かな心とはマザー・テレサが指摘された、心の貧しさの反対であり、やさしさや思いやりなどの深い愛情、敏感な反応や想像力などが含まれるのでしょうが、さて、心を養うとなると体験しか無いのではと、頭を抱えてしまいます。
では、聖書の中の「心の貧しい人々は幸いである」とは、どのような人々を指し、なぜ幸いなのでしょう。それは、自分の貧しさを知り、豊かな心を養おうと神に祈りすがって努力することで、天の国へ向かっていける人々で、だから幸いなのだと気付きました。