

健やかさの源と聞くと、なんとなく、何かから「得る」イメージを持ちやすいかもしれません。祈りや黙想、あるいは音楽や読書、芸術鑑賞から力をもらう人もいるでしょう。私の場合は、良い本や音楽に触れたときなどに元気をもらいます。
同時に、健やかさとは、自分自身で生み出し、獲得していくものでもあると感じています。
体を健やかにするためには、仕事や暮らしのリズムと相談しながら、どんな食事を用意するのか、食べる量やタイミングはどうするのか、運動や仕事のバランスはどうするのか、といった生活全体の造りをイメージし、デザインしていく必要があるでしょう。
さらに、心を健やかに保つには「もらう」だけでなく、自分から発信し、練習や実験をして前に進んでいくことが有効だと思います。
受け取るだけでなく、与え、伝え、分かち合うのです。
私の場合は、エッセイを書くことで豊かな世界の味わいを読者のみなさんにお伝えし、ともに考えたり感じたりして分かち合うことが最高の元気の源です。ピアノを練習して鍛錬しながら、それを聞いていただく機会を通じて音楽を分かち合うことも、健やかさの源になっています。これが私の健やかさの「発信部門」です。
発信して失敗してへこんでも、やがて立ち上がり、勇気を出して再び自分の考えや疑問を素直に話してアドバイスをいただく、そういう「発信」があってこそ、良いものをもらったときの健やかさが深まるのではないかと思うのです。
手を動かして鍛錬を積み、試み、発信し、改良し続けること。そうした積み重ねはきっと未来を開くと、私は信じたいのです。
そして、その生き方はきっと、神様が見てくださっている、と。