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三宮 麻由子

今日の心の糧イメージ

 振り返ると、私が強く希望したり、はっきりと決断したりした道は、「考えて」選んだというよりは、私の中にある能力や世界観が自然に選んでくれていたのではないかと思えてなりません。
 もちろんそこには、その能力を授けてくださった神様のお働きがあると想像できるのですが、それとともに、私自身が発したシグナルに波長を合わせて応えることができたとき、自然に道が決まり、苦労や壁があっても門が開かれていった気がするのです。

 一番迷ったのは、語学の道に進むか音楽の道に進むかでした。しかし、一つのことを極めるには二つを専門にすることはできないと思い、一生涯の仕事として「言葉」の道に進むことを選んだのでした。正確にいうと、選んだと思ったのです。

 ところが、言葉の道を深めながらも、ピアノ演奏活動を通じて音楽の道にも少しずつかかわることになってみて、私が言葉の道に進むことは選んだというより決まっていた、あるいは私自身が既に決めていたのだと悟る瞬間があったのです。

 幼稚園のころ、初めて英語に触れたとき、既に「大きくなったらアメリカに留学したい」という明確で強い希望が生まれていました。

 ニュースが好きで、小学二年生くらいで提出した作文が、大人になって読み返したら作文でなく「分析記事」だったことや、中学生時代には留学後に翻訳を志したい、文章を書く仕事もしたいとビジョンが開けていたことを思うと、私がいただいた能力は言葉の道へとまっしぐらに向かっていたのでした。

 いまは、言葉の道に進んで良かったと心から思います。自分の中の発芽に気付き、神様と自分の奥深くからくるシグナルに素直に応えることは、道を開く「早道」なのかもしれません。