長い間教員をしてきて気になったことは、意志の強い子と弱い子がいるという点でした。
そこで、自分自身を含め、意志が強いとか弱いとかはどういうことなのか、長い間考えてきました。そして気づいたことは、意志の強い人というのは、言われたことや、自分が良しと考えたことを、直ぐ実行する人ではないかということでした。意志に強弱があるのではなく、良いことを思いついたり、何かをしたいと思ったときに、直ぐに実行するかどうかということではないかと。
若い時に読んだ本の中に、「思いたったら吉日」で、直ぐに実践に移す人がいて、これだと思ったのです。
逆に気づいたことを後でやろうとして延期すると、大抵実行しないものです。それは私自身の経験からも実感できました。
ある英国の哲学者も「何か良いことをしようと思ったら、すぐにそれに着手しなさい」と言っていました。「後でしようと思って延ばすと、大抵実行しなくなるものです」という言葉もありました。
その言葉どおりに、何か言われたり思いついたりしたら、すぐに実行してみたら、大抵最後までできることが分かりました。それからは、自分自身すぐ実行するように心掛け、生徒たちにもそう教えてきました。
すると、何か言われたり、気がついたときには、直ぐに実行するようになった人は、意志が強いと言われ、実行力のある人と言われるようになり、信頼を得るようになります。
卑近な例ですが、手紙を貰って、直ぐ返事しようと思ったら、1行でもいいから、直ぐにペンを取って書くことです。
皆さんも「善は急げ」で、始めてみてください。素晴らしい成果があることでしょう。