人生の途上で出会う困難は、目の前に立ちはだかる壁のように感じることがあるものです。その壁の向こうには、違う世界が開けている。そこに行ってみたい。しかし、壁が邪魔をして容易には行くことができない。
志望校への入学試験は、一つの壁です。志望する会社への就職試験もそうでしょう。私も大学入試の時には、自分の実力では、この壁の向こうにある世界には行けないと悩んだことを覚えています。
壁を突破するには、良い準備をして自分の力を高めていくことが必要ですね。そして、首尾よく合格すれば、壁は乗り越えるというより、扉を探して開ければ良かったことに気づくこともあるでしょう。
私も様々な試練や困難や悩みに出会って、進みたい道に越えられない壁を感じても、壁のどこかに扉を発見し、開き、新しい世界に行くことができたように思います。それは、自分の力よりも、まわりの方々のアドバイスや助けがあったからです。カトリック信者となってからは、特に神様の助けを感じるようになりました。
神様は、誰に対しても、いつも愛情をもって助けてくださいますすべての人を慈み、守り、助けたいと願っておられるからです。
しかし、残念なことに、もし神様を信じられなければ、それこそ自分と神様との間に壁があると言ってよいでしょう。壁を作るのはいつも人間です。
神様は、人間との間に壁があるのを望まれないからです。
自分が作った壁の向こうには、慈悲深い神様がいらっしゃいます。
「神様、どうぞ弱い自分をお助けください」。
謙遜に神様に祈るなら、神様の助けを受けて扉が見つかるでしょう。勇気を出して扉を開くと、きっと新しい世界の光が見えてきます。