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手助け

シスター 下窄 優美

今日の心の糧イメージ

 先日、75歳以上のシスターたちのためのワークショップがありました。そこで、先輩たちが気づかせていただいたのが、自分たちが「愛を引き出す存在」である ということでした。

 今まで使徒活動を通して頑張って来た先輩のシスターたちは、それができなくなり、助けてもらうことが多くなることに申し訳なさを感じていることが多いのですが、このワークショップで自分たちの新しい使命を意識できたようです。その喜びが写真から伝わってきました。

 手助けしてもらわないと何もできないと思っていたのに、実は自分の存在が周りの人から愛を引き出していた、言い換えると自分の存在で他の人の手助けができていたという大きな気づきをいただいたのです。

 私はこの頃、物事は悪い面ばかりではないということをつくづく感じるようになりました。これ以上悪いことは起こり得ないのではないかと思うことがあっても、時間が過ぎるとそれを客観的に見ることができるようになり、同じような経験をしている人を理解できるようになります。そして、何らかの形で助けることができるのです。

 これまた、先日の話ですが、長崎市内にペンギンハウスという、離島や病院から遠い所に家があり、長期入院している子どもがいる家族のための宿泊施設があり、見学に行きました。この施設を運営してる方々は、ご自分も病気のためにお子様を亡くされた方々でした。決して消えることのない悲しみを抱えながら、かつてのご自分たちのような家族を助けておられます。ご家族の気持ちがよく分かるので、本当に必要とされている手助けができているのだと感じました。

 出過ぎず、遠慮しすぎず手助けができるようになれたらと思っています。