「心のともしび」の執筆を始めて、早いもので6年になります。当初は、皆様に読んでいただくような文章を書く自信もなく、こんなに長く続けられるとは夢にも思っていませんでした。しかし、「書く」ことで、過去をふり返り、今の自分自身を見つめることにつながっています。いろいろな経験や思いを自分の言葉で表現することによって、与えられている多くの恵みに気付き、日々の出来事や体験を受け取り直し、散らかった心を整理する機会をいただいていると感じてきました。今では、言葉にすることは不思議な力があると実感しています。
ある時は、自分でも不思議なくらい、内から溢れ出るように言葉が出て来ることがあります。これは、自然に神様に向き合う時間になり、祈りになっていることに驚かされます。
心のともしびのリスナーの方々や読者の方々を思い浮かべることは、漠然としていて難しいですが、時折、機関紙を読んだり、ラジオを聞いたりして、私を思い出してくださり、感想を聞かせてくださる方々とのつながりを感じる機会にもなっています。「書くこと」自体は、個人作業のようでも、それを「分かち合う」ことで、人々とつながり、自分の世界も広がりを持ち、何等かの響き合いになっていると感じています。
主イエス・キリストは、神から遣わされ、私たちと同じ人となり、人間の言葉で私たちに語られます。イエスのみ言葉を味わう時、その度に新しい気付きがあり、「み言葉は生きている」と感動します。もちろん、一介の人間にすぎない自分の言葉ですが、自分の体験や真心からの言葉は他人の心にも届くという実感をいただいています。