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わたしが抱く平和

遠藤 政樹

今日の心の糧イメージ

 日本の世界大戦敗戦の日から70年余り、世界の平和を実現し、私たち人類を守るために「自由」や「人権」が与えられましたが、今なお世界中で戦争や紛争が起こり、心に大きな傷を負っている人が増え続けています。このようなニュースを聞くたびに、私は、安全な日々を過ごすことだけが「平和」だと思っていいのかと、自分自身にも問いかけています。

 20代のとき、独唱、合唱、フルオーケストラからなる壮大な構想の演奏会に、独唱アンサンブルの一人として出演しました。

 科学の力「原子力」が、戦争の恐ろしい武器、「原子爆弾」として広島の人々の上に投下された悲劇と、そこから復活して平和の道を歩む人々の力強さがテーマの演奏会でした。

 私が心に大きな衝撃を受けたのはいうまでもありません。

 私はこの時から「祈りの手引き」という本を大切にしています。

この本はどんなときにも私の祈りを支えてくれます。

 人間として行わなければならないことの多くは、一人で成し遂げることはできません。支える力が欲しい時、この「祈りの手引き」は、信頼できる友のように、私の心に語りかけ、勇気を与えてくれます。

 その一つ、「平和をもたらす」という、朝の祈りは、便利さと贅沢を求め、地球を傷め続けている私たち人間にとって、忘れてはならない平和の祈りなのです。

 私は祈ります。「主よ家庭の不和や社会の不正や、戦争の不安を取りのぞき、わたしたちが互いに理解し、助け合うことが出来ますように、恵みを与えてください。そして、あなたに従うわたしを、平和をもたらす者にしてください」と。