わたしは大家族の中で生まれ育ちましたが、両親が早く他界したので、末っ子のわたしは、いつも孤独を感じていました。
その時、子ども向きの聖書の本に出会い、夢中になって読んだことで、キリスト教の神さまを信じ、お祈りをするようになりました。そのお蔭で、わたしの支えは神さまだと言うことができましたので、孤独は感じませんでした。しかし、淋しさは感じていました。学校へ行っても、親しい友だちがいなかったからです。こういう状態が18歳の卒業まで続きました。
卒業して、直ぐ故郷を離れ、兄を頼って信州に向いました。そこで教会に通うようになって、男性や女性の友だちができました。そして、彼らといろいろ話しているうちに、生きる希望や勇気が湧いてきました。教会に行って、お祈りするのも楽しかったが、ミサが終わった後、教会に残って、友人とおしゃべりするのが面白くなりました。何しろ、信州人は理屈っぽく、議論好きなので、次第にわたしの性分に合っているのが分かりました。
ともあれ、神さまと教会と信仰の友、それがわたしの人生の支えでした。