この斥候の任務・役割、その存在価値は、戦いの場でもあるビジネスの世界でも、日常の個人生活の中でも共有でき、生かすことができる極めて重要なモーメントであります。日常生活の中での「斥候」とは何を意味するのか。ある意味で戦いの場でもある日常生活ですが、たえず1歩前にある危機や危険を察知し、警戒し歩む必要があり、そこに斥候の必要性が生まれてきます。斥候は、必ず、部隊に先駆け、「たえず1歩前方に」位置しています。その任務は、基本的に偵察、攻撃、追跡の3つとされています。この中でも特に偵察活動は危険ではあるものの、現在の状況を確実に把握するために必要であり、地域の支配権を左右する重要な活動であります。斥候部隊は第一線の最前線部隊として、敵と接し戦うこともあり、本隊へ敵の情勢を報告し、部隊全体の戦闘展開を支援するという多様かつ極めて重要な役割を担っています。
毎日の生活に、だれしも有能な斥候を備えおきたいものですが、いまの時代、この斥候とは、何を意味するのか。興味ある課題であります。
先へ、先へ。戻ることなく、引き返すことなく、ただひたすらにどんどん先へ進んでいく。これがこの遊びの特徴でしょうか。私たちの日常生活の事や人生を考えてみると、なかなか先に進めないこともあるでしょうね。また進めないどころか、最初の1歩さえ踏み出せずにいることもあるのではないでしょうか。
でもはじめの1歩を踏み出すことができたなら、それはその人にとって大きな1歩です。他の人から見たら、取るに足らない1歩の様に見えても、大きな1歩。そしてその後の歩みを人と比べた時、ずっとずっと後ろの方にいるとしても、少しずつ少しずつ絶えず1歩前へと進んでいる姿がそこにあるのではないでしょうか。
自分ではその様な姿を疎ましく思ってしまうかも知れませんが、目には見えないけれど、私たちを近くから見守っておられる神様はきっと暖かく見守っておられることでしょう。声は聞こえないけれど、がんばれ、がんばれと励ましていて下さるのではないでしょうか。そのやさしい暖かな励ましを想うなら、私たちは1歩を踏み出す勇気、絶えず前へと歩みを進めていく力をいただくことができるでしょう。
今日もその目に見えない神様の見守りに支えられながら、新たな日をご一緒に歩んでゆきましょう。