ところで今、人手不足が深刻さを増している現場が、介護現場であるといわれています。したがって、高齢者や外国人が活躍する姿が目立っているそうです。介護現場の「担い手」が今や、元気な高齢者に委ねられているという現実を、どのように考えればいいのでしょうか。
ある方が退職後、犬の散歩や図書館通いをしながら、生きがいを見出せない日々を送っていらっしゃいました。ある日、廃品回収車が自宅近くを通りますと、今は亡き奥様がつぶやいたそうです。 「不用になった亭主も引き取ってもらえないかしら」と。
ご主人は焦ったようです。奥様は冗談でおっしゃったのでしょうが、ご主人はそれで発奮なさったんですね。介護福祉士の資格も取って、デイサービスセンターで働いておられるそうです。
介護の資格もさることながら、人生の経験もこの仕事に大いに役に立っていて、多くの方に喜ばれているとのこと。例えば、懐メロを歌ったり、昔の同じような経験の話に花が咲いたりと、世代間の違いを感じさせない交わりが力になっています。
たえず1歩前に進むには、どんな言葉、体験でも力になります。そしてそれが、今、自分のこの命を、もっと効果的に生かす力につながっています。他者が喜ぶ姿を見て、喜び楽しみつつ、さらなる1歩を前に進めましょう。