この場面を想いながら「お祈り」について考えてみましょう。カルメル会の聖人イエスの聖テレジアは、「祈りとは、自分が神から愛されていることを知りつつ、その神とただ2人だけでたびたび交わす友情の親密な交換にほかなりません。」と語ります。
先程のお母さんと子どもとの会話を、神さまと自分に置き換えれば「お祈り」とは何か、解りやすいかも知れません。子どもは、見えなくても、そこに大切なお母さんがいると解ってお話しますから、私たちも、見えなくてもそこに神様がおられると意識して祈りましょう。
では、どう祈りましょうか。子どもとお母さんとの会話の様に、私たちも今必要なことを神様に祈り、願われてはと思います。花のことを考えてみましょう。摘んだばかりの花は、瑞々しく素敵ですね。その様に今日のこと、今のこと、旬の出来事、願いごとを祈られては如何でしょうか。
しかし言葉を出そうとしても、言葉にならないこともあるでしょう。お母さんがその様な子どもを受け止める様に、神様も受け止めて下さいます。言葉だけでなく、私たちの想いや願いを向けるのも祈りです。神への感謝・賛美とともに、神に心を向けてしばし祈りの時を過ごしてみませんか。