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子育ての実り

熊本 洋

今日の心の糧イメージ

子育ては、親の義務であり、その子の将来を左右する重大使命を帯びています。苦労も多いことですが、その喜びは、格別です。

子育て、生い立ちは、本来、親あってのことですが、なんらかの事情で、そうでないケースもままあり、これには、万全の対策が望まれます。子育ては、親の力、才能、何を信じるかによって、そのあり方も、大きく変わってきます。

インターネットを見ますと、「子育て」について8,000以上もの提案がアレコレみられます。その中には、「いろいろな説もあるけども・・天才児の育て方とは!?」という意見も披露されていますし、昨今、明治23年の教育勅語が蘇り、幼稚園の生徒にこれを暗記させるという事態まで起きました。

いかに、人々が「子育て」に苦労しているかの表れであります。

教育勅語といえば、忘れられていた「徳育」を思い出します。

学校教育の三本柱、「知育」「体育」「徳育」。その「徳育」とは、「社会や共同体において、秩序を保つために自然な心ある行動を促す教育」と定義されており、「徳育」によって育成されることは、1、自分に関すること。2、他人とのかかわりに関すること。3、自然や崇高なものとのかかわりに関すること、の3つが挙げられています。

この順序を逆にし、まず、「自然や崇高なものとのかかわりに関すること」を徳育の第一眼目とし、崇高な世界観のもと、自然に親しみ、美しいものに感動し、人間の力を超えたものに畏敬の念を抱ける、尊い人生を確立したいものであります。

これは、キリストの精神でもあり、「子育て」の目的とし、その結実を期待したいものであります。