テレビで、しばしば、赤提灯で、オイシク、タノシク、一杯やっている若者たちの健気な姿がクローズアップされますが、これは、表の激務を癒す裏の癒しの場面に過ぎません。オイシク、タノシクは、今の世代のモットー。人の感覚や意識は、その人の育まれた時代背景に左右されますが、今日の超高齢化社会においては、人々の意識、感覚の違いが、ますます大きくなっています。
戦争とその苦しみ、悲しみ、命の尊さを痛感した大正、昭和一桁生まれの超高齢者から、戦争を知らない戦後生まれの団塊の世代、「人生エンジョイ」のポスト団塊世代、同じく「楽しいことがなにより」とする新人類世代、「超安定志向」のさとり世代、そして、29歳以下の「つくし世代」。最も若い「つくし世代」では、周りの人が喜ぶように「人に尽くす」という喜ばしい特徴があります。
このように世代の移り変わりをみますと、各世代の交流と協力によって、新たな時代が、もたらされる兆しを感じます。人生経験80数年、昭和一桁からのジュニア世代への教訓は、「未来に対して、なんらかの責任ある人間、それぞれ、自らの存在意義を悟り、祈りと信念を持って、気高い人生を全うせよ」ということ。誠に深遠な探求の道のりでもあります。