顧みれば、1945年8月6日、午前8時15分、人類史上初の原子爆弾が広島に投下され、地上六百メートルの上空で、目もくらむ摂氏百万度の光を放って炸裂、その灼熱で、住民35万人のうち、その約半数が亡くなりました。その3日後、さらに長崎の原爆で7万人もの市民が亡くなると言う、筆舌し難い悲惨さに、追悼の念を禁じ得ません。まさに、瞬時かつ無差別の大量破壊、大量殺戮、長期にわたる放射による障害が発生、この恐るべき脅威は、とこしえに忘却されてはなりません。
不幸にして、それから66年を経た4年前の3月11日、東日本大震災とともに、福島原発事故が発生、同じ原子力の脅威に襲われました。私たちは、その事態収拾に、いまだに苦慮し続けています。
日本国に免れ得ない大地震と津波、これまでいくたびか、その試練にさらされましたが、今後さらに、国難とも言える、30メートル以上の大津波が伴うとみられる南海トラフ巨大地震も想定されています。いつ来るか分からない非常事態、"災害は明日来る"の心構えで、自分の生き方に真摯に気を配り、人生の行方を探求し、万が一に備えておきたいものであります。