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クリスマスの心

ハヤット 神父

今日の心の糧イメージ

約2000年前、天使ガブリエルが、イスラエルのナザレという町に住むマリアに現れ、乙女でありながら神様の力によって、救い主イエス・キリストの母になることを告げました。それを聞いたマリアは、驚きながらも「お言葉どおりこの身になりますように」と答え婚約者ヨセフと結婚しました。

その頃、ローマ皇帝の命令で、イスラエルの国で国勢調査が行われることになり、イスラエルの人々は皆、自分の本籍地へ戻って、名前を届けなければなりませんでした。そこで、ヨセフはマリアを連れて、本籍地ベツレヘムへ出かけました。

2人がベツレ ヘムに着いた時の様子は聖書にこうあります。

「ところが、彼等がベツレヘムにいるうちに、マリアは月が満ちて、初めての子を産み、布にくるんで飼い葉桶に寝かせた。宿屋には彼等の泊まる場所がなかったからである」

マリアとヨセフがベツレヘムに着いた時には、大勢の人々が集まってきていたので、二人に部屋はなく、馬小屋のような貧しい所で泊まり、イエス様はそこでお生まれになりました。

イエス様がそのような貧しいところでお生まれになったのは、偶然ではありません。神様のご計画によるものです。そして、イエス様は十字架上で亡くなられる迄の33年間、貧しい生活でした。それは、私たちに大事なことを教えられるためでした。たくさんの財産があって、豊かな生活ができる人々は幸せだと思われていますが、イエス様は、貧しい所で生まれ、貧しい生活を送られることによって、いつかは失う物質的な財産よりも、信仰、希望、愛などの霊的な富の方が大事だということを教えられたのです。

これがクリスマスの心です。