世界が経済危機に直面し、戦いがなかなか止まず、国の中でも民族や宗教の対立から紛争や内戦が絶えない状況で、ビジネスマンたちが熾烈な競争を勝ち残るために行き着いたのが、このD&Iの考え方なのかもしれない、と私には思えます。
たとえば障害者は、生産性では健常者に追いつけなかったとしても、困った人にしか分からない視点を提案できるという強みがあります。外国人は言葉にハンディがありますが、その国の人には思いも付かないアイデアをもっている可能性があります。
違いはしばしば対立を招きますが、乗り越えて力を合わせられれば、とてつもない可能性の宝庫となると思うのです。
D&I、ビジネスだけでなくあらゆる場面で適用されたら、世界平和は実現可能かもしれません。
一致への道は多難で、一致自体に疑問をもつ人もいるでしょう。しかし、違いを認めたうえでの一致は最大限の幸福につながる気がします。
私たち日本人も、鎖国やキリシタン弾圧の形で異質なものを排除した歴史を背負って現代を生きています。
でも、それを完全に卒業し、D&Iを実践できたら、私たち自身が世界平和のあり方を提案できる可能性さえあるでしょう。
希望を捨てずにいきたいと思います。