2017年05月10日の心の糧


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私たちのお母さん

シスター山本 久美子

今日の心の糧イメージ 私は、姉と私の2人姉妹で、昔気質の厳格な父のもとで口答えひとつできない家庭で育ちました。しかし、母はいつも優しく、どんな時にも私たちの側に立ってくれる「おかあさん」でした。

最近、高齢になった母が病気になり、より一層その存在と愛情の大きさ、有難さを感じています。母は、病床にあっても、痛みがひどい中でも、自分のことより娘や、夫である父のことを気にかけ、「あなたが病気になっても、私は、もうあなたの許に行ってあげられない」と心配しています。そう言って涙した母に、私は心揺さぶられる思いを味わいました。今は、身の回りのこともできなくなってしまった母ですが、母の心は、永遠に「わたしたちの『おかあさん』」だと実感し、胸が一杯になります。

私は、目に見えない神様の無条件の愛をどのように感じ取ることができるかを、具体的に母を通して示され、体験しています。

主イエスも、聖母マリアから「おかあさん」の愛を存分に受けられたのではないでしょうか。だからこそ、十字架上での苦しみの最中にあって、御自分の母であるマリア様を、「あなたの母」だと1人の弟子に委ねられたのでしょう。この母なら、御父の愛と慈しみを弟子たちや後世の私たちに表し、その道を照らし続けてくださると確信されたからだと思います。

現代、母親からさえも愛を感じ取ることができなくなった子どもたちのニュースを度々耳にします。そのような子どもたちにどのように神様の愛を伝えられるのでしょうか。

十字架の許で主イエスと共に立ち続けた「わたしたちの『お母さん』」に聞きながら、「母」の心に倣いたいと、私は願っています。