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自然への感謝

シスター 萩原 久美子

今日の心の糧イメージ

 6月、紫陽花にかかる雨の露に初夏を感じるころとなりました。
 世界中をみれば日本と同じように、雨の日が長く続く雨季が存在しますが、この時期を"梅雨"という言葉で表現するのは日本だけのようです。

 梅雨というと6月を思い浮かべますが、他にも菜の花が咲く時期の「菜種梅雨(なたねづゆ)」や秋には「(すすき)梅雨」、他にも「山茶花(さざんか)梅雨」と呼ばれる時期もあるようで、単に雨季とは言わず、その季節にちなんだ呼び方をしているところに、日本の四季折々の自然の豊かさを感じさせられます。

 梅雨の時期には洗濯物が乾きにくかったり、外出がおっくうになったりと、ちょっと悩みもありますが、この時期にまとまった雨が降ることで、農業用水や飲量水が確保できるなど、人間にとっても自然にとっても梅雨の雨は恵みの雨なのです。

 しかし、特に近年、大雨による水害で多くの方々が犠牲となっていることを思うと、"恵みの雨"だなんて悠長に言っていられない、という気持ちも生まれてくるのも事実です。

 神様に祝福されて創造された自然が、時に脅威を振るう時、人間は神に対する恐れや不信を抱きがちです。けれども、どんなに大きな災害であっても、必ず風雨に耐え、なんとか助かった農作物や、壊滅的な状況の中でも生き残ったいのちを見出すとき、行き場のない悲しみや怒りの中にも自ずと感謝の心が生まれます。
 そんな時、創世記9章にある「洪水によって地を滅ぼすことはもはやない」と約束された神様のことばが静かに思い起こされます。(9・11)

 梅雨によって大自然が潤されるように、神様のいつくしみに潤されながら、この時期を過ごしていきたいものです。