▲をクリックすると音声で聞こえます。

言葉の重み

森田 直樹 神父

今日の心の糧イメージ

 「光あれ。」(創1・3)この言葉から神さまはすべてのものをお造りになったと聖書は記しています。太陽や月、星、そして、すべての草花や獣などを言葉によってお造りになった神さまは、人間もご自分に似せて創造されます。

 すべてのものが神さまの言葉によって造られ、すべて造られたものは良かった、と聖書は伝えています。造られたものの中で、失敗作は一つもありません。

 聖書を信じる人たちにとって、神さまの言葉には重みがあり、力があります。言葉を意味する「ダーバール」というヘブライ語の単語は「言葉」だけでなく「出来事」をも意味するそうです。ただ音として流れていくだけの言葉ではなく、物事を確実に実現する言葉の重みがそこにあります。

 さらに聖書は、神さまの言葉について、私たちに次のように告げます。

 「雨も雪も、ひとたび天から降れば むなしく天に戻ることはない。それは大地を潤し、芽を出させ、生い茂らせ 種蒔く人には種を与え 食べる人には糧を与える。そのように、わたしの口から出るわたしの言葉も むなしくは、わたしのもとに戻らない。それはわたしの望むことを成し遂げ わたしが与えた使命を必ず果たす。」(イザヤ55・10~11)

 神さまの言葉を大切にし、その重みと力を認めた人たちは、日々の生活で使う言葉についても、大切にするようにと心がけます。

 「兄弟たち、悪口を言い合ってはなりません。兄弟の悪口を言ったり、自分の兄弟を裁いたりする者は、律法の悪口を言い、律法を裁くことになります。」(ヤコブ4・11)

 互いに悪口を言い合ってさばき合うのではなく、支え合い、励まし合って生きていくことを神さまはお望みです。まずは私たちが日常使う言葉についても大切にしていきたいと思います。

 私たち一人ひとりの言葉にも重みがあるのです。