

「深く息を吐いて、大きく息を吸って。はい、大丈夫。」電話の向こうから言われてしまいました。だいぶ、いらいらして批判的な事ばかり話していたようです。年は若いのに苦労人だからか、いつもゆとりのある感じで、話を聞いてくれる相手です。言わば、話せる人です。
そう言えば、出会った初めの頃、「私のこと、空気だと思って下さい。気にしないで」と挨拶代わりの様に言ってきました。
でも、そう簡単にはいきません。考え方もやり方も違うのですから。生い立ちも、今迄の人生、今の仕事・生活も違うのだから、違いでぶつかる事も、分からんことも日常茶飯事です。
心の中でその違いを気にしながら、言いたい事を、さりげなく行動で伝える様にしても、「あんまりプレッシャー(圧力)掛けないで下さいね」と冗談ぽく言ってくるのです。
そのような時、ふと浮かぶのが「あなたの息を送って下さい、すべてが新たになるように」という聖歌の一節です。
会議や集まりで、また家庭の食事時のような身近な場合で、他人と考え方・意見が違っていても楽に表現できないとき、不機嫌になり、無口になって重苦しい雰囲気になってしまいます。
休憩時間、気分を変えに外に出ても、エアコンの室外機ばかり見えるビル街だった。中に戻って飾ってある花の香りを嗅ごうとしたら、造花だったりと・・・息苦しさが増します。
そんな時、明るい空を、緑の森を、谷川の流れを、木を草を土を、虫や鳥のイメージを思い浮かべながら、「あなたの息を送って下さい、全てが新たになるように」と三回ほど、静かにゆっくり祈り歌います。
「深く吐いて、大きく吸って」に合わせながら「あなたの息を送って下さい、全てが新たになるように」と。