▲をクリックすると音声で聞こえます。

「多様性」―みんなで作る幼稚園―

松浦 信行 神父

今日の心の糧イメージ

 もう20年以上前のことになると思います。あるキリスト教の幼稚園から理念教育をしたいとの依頼があり、一日の講習会を頼まれました。

 プログラムとして、キリスト教の理念、幼稚園の理念をまとめながら私の得意分野の絵本を使いながら、そこからどのようなキリスト教的メッセージをくみ取るのかという作業をしてもらいました。

 私がこれまで培ってきた考えが、どのように絵本に現れていたか、グループに分かれての分かち合いはとっても実りのあるものでした。

 終了後、幼稚園の先生だけでなく、パートの方、事務の方、給食室の方、また園内の様々な用務をこなしている方々に、とってもにこやかな顔があふれていました、との報告を園長先生から受けたのです。

 「私たちは脇役とばかり思っていたのに、私たちにも役割があったのですね」、また「けっこう園児と接しているうちに、園児に影響を与えていたのですね」とか、「幼稚園を作っているのは私たち一人一人だったのですね」などの意見を聞くことができました。

 たしかに幼稚園の中心にいらっしゃるのは先生たちです。でも幼稚園を支えているのは、幼稚園の職員すべてです。そこに隔てがあると一丸となって幼稚園をもり立てていく雰囲気は作れません。

 また、正職員とパートとの差、先生と他の職員とを上下関係で捉えている雰囲気があれば、そのギクシャクが色々なところに現れ、園児たちも敏感に感じ取ることでしょう。
 それで、園長先生はすべての職員を集めたのだと思います。
 さまざまな側面から一つのものを作り上げることの力強さを感じた研修会でした。
 今度は園児や保護者も含めた企画をしても、と思いました。