2023年01月の善き牧者の学校

(岩手)盛岡白百合学園中学高等学校
校舎外観とチャペル

カトリックのあれこれ

ご聖体に関する注意事項 第四回

聖体授与の臨時の奉仕者

  1. キリストに代わって聖体の秘跡を執行できるのは、有効に叙階された司祭のみである。したがって、「聖体奉仕者」という名称は正確には司祭のみに属する。更に、聖体授与の通常の奉仕者は、聖なる叙階に基づいて、司教、司祭、助祭であり、それゆえ、ミサの祭儀の間に信徒に聖体を授けることは彼らのつとめである。こうして、彼らの教会における役務者としての務めは、十全かつ正確に明らかになり、秘跡のしるしとしての価値は、完全なものとなるのである。
  2. 通常の奉仕者に加え、正式に選任された祭壇奉仕者がいる。彼らはその選任によって、ミサの祭儀以外においても聖体授与の臨時の奉仕者である。さらに、真に必要と認められる場合には、他の信徒たちも臨時の奉仕者として、法の規定に従って、教区司教による委任を受けることが出来る。この任命の行為は、必ずしも典礼の形式を取る必要はなく、典礼の形式を取る場合には、決して叙階式と似たものになってはならない。最後に,予測不可能な特別の場合には、感謝の祭儀を司式する司祭が一回限りのために許可を与えることが出来る。この役割は、その名称が示すとおりに厳密に理解されるべきである。すなわち、聖体授与の臨時の奉仕者であって「聖体授与の特別の奉仕者」でも「聖体の臨時奉仕者」でも「聖体の特別奉仕者」でもない。これらの名称では、この役割の意味が不必要かつ不適切に拡大されるおそれがあるからである。
  3. 通常、聖体授与のために十分な数の聖職者がいるなら、聖体授与の臨時の奉仕者は、任命されなくても良い。この様な状況においては、この奉仕にすでに任命されているものは、それを行使すべきではない。祭儀に出席していながら、聖体授与を行わず、その役割に信徒を委ねる司祭たちの実践は退けられる。
  4. 聖体授与の臨時の奉仕者が聖体授与を行うことが出来るのは、司祭あるいは助祭がいないときか、司祭が病気や高齢その他の神聖な理由で聖体授与を行うことが出来ないとき、あるいは聖体拝領をする信者の数が多く、ミサの祭儀そのものが過度に長引くときのみである。しかし、これは状況や地域の文化を考慮に入れても、多少長引くという程度では十分な理由にはならないと理解されるべきである。
  5. 聖体授与の臨時の奉仕者が他のものに聖体授与を委任すること、たとえば、聖体拝領をする病人の両親や配偶者や子供に委任することは決して許されない。
    いずれの許可も、与える権限はその地の裁治権者に属しており、それも個々の事例に関してであることを、全てのものが心にとめていなければならない。
    この許可に関しては、司祭や助祭であっても、他のいかなるものにもその権限はない。

==教理庁・典礼秘跡省==

 

 この聖体に関する諸注意は、今から20年ほど前に出された注意事項であります。その後、本件に関しての注意事項の変更は知らされていません。
 ということは、現在もこの注意事項は生かされています。これを機に聖体に対する知識と同時にご聖体への信仰を新たにされることを期待します。

 

心のともしび運動  松村信也