(東京)田園調布雙葉中学高等学校
記念講堂のステンドグラス・聖堂・マリア像
カトリック教会の中には、教会固有の教会の暦(こよみ)があります。毎年移動するご復活祭(イースター)や、固定しているクリスマスは、よく知られていますが、その他、聖人や福者(つまり、聖人の位、福者の位に上げられた人)たちの祝日もあり、ミサ(聖体祭儀)の中でお祝いしています。
聖人や福者とは、それぞれの位に上げられた人を指して言われますが、どのようにして列福、列聖されるのかをお話します。
まず、列福、そして列聖は、キリスト者として殉教を遂げた方、または敬虔な生涯を送られたゆえに、崇敬を受けるに値する人の列に加わることを言います。
福者(列福された人)と呼ばれる人は、聖人(列聖された人)にあげられた人のその前列の位の人を指して、こう呼ばれます。
聖人の位には、殉教者(赤のバラを飾る)と証聖者(白のバラを飾る)がおられます。
殉教者については、既にシリーズでお話しましたように、最後までキリストの苦しみを自分の苦しみとして「信じ」ぬいた人たちです。そして証聖者とは、殉教していませんが、イエス・キリストをご自身の生涯を通して証しされた人たちです。キリスト者になったから誰でも成れるというわけではありません。しかし、絶対になれないことでもありません。キリスト者であれば誰でもなれる権利を持っています。
そこで先ず、福者や聖人になるためには、どのようなプロセスで審査が行われるのかを調べました。最初に調査手順があって、それが決められてから動き始めます。
以上が、列福、そして列聖のために必要な手続きとなります。
注目すべき点は、これらの手続きには、2.の調査第一段階で記しましたように、膨大な資料作成のために幾人もの協力者、証言などが必要とされるため、何年も長い時間をかけて綿密に資料が作成されるのです。
もし、あなたが教区から資料調査の為に依頼を受けた場合、寛大なお気持ちでご協力してくださるようお願いします。
心のともしび運動 松村信也