2022年12月のキリスト教の歴史
サンタ・マルタ教会(スペイン アストルガ)

明日の教会に向けて

②第二バチカン公会議公文書-6

『信徒使徒職に関する教令』

第六章:使徒職への養成について

 使徒職の遂行における現実は、安易にできるものではありません。そのためすべての信徒の心構えに必要な基本的養成プラス各人の性格や才能、周囲の環境や職業の場に応じた幅の広い、弾力性に富んだものが要求されます。それはまた公会議の精神に則った養成でなければならないからです。その養成とは、次のようなことが挙げられるでしょう。

  1. 信徒はすべてが使徒のようになるよう養成する。
  2. 信徒の養成は、司祭、修道者の養成とは異なる。
  3. 信徒が世俗の生活から爪弾きされないように、現実社会の充分な理解が必要である(特に、司祭、修道者の信徒に対する理解の必要性)。
  4. この養成は霊的生活にも重点を置く。
  5. 信徒使徒職に必要な基礎的知的教養の育成をする。
  6. 信徒各人の社会におけるバランスの取れた人間関係の育成をする(同様に司祭、修道者にも必要)。
  7. 単なる理論的養成ではなく、「見、判断、行動」できる養成と、調和と均整のとれた人間性の養成(同様に司祭、修道者にも必要)をする。
  8. 個人のための養成ではなく、神の民の一員として、キリストの肢体としての養成をする。
  9. 養成の責任について、使徒職がやっつけ仕事に終わらなさないため、特に幼児期から青少年期にかけて、入念に養育する必要がある。
  10. キリスト信者の両親は、家庭にあって子供とともに祈ることを教えること、そして成長するにつれ子供が小教区の中で各人の与えられた能力を存分に発揮できるよう、家庭で、教会で続けて養成することが大切である。それは成長した信徒一人ひとりが、主の選んだ「選びの器」となるためである。
  11. 援助手段として教会は、信徒に効果的な助けとなるもの、様々な集会、講演など企画する。

「信徒はとくに、自分たちによらなければ教会が地の塩となり得ない場所と環境において、教会を存在させ活動的なものとするよう招かれている」(教会憲章33項)。「それゆえ、聖なる公会議はすべての信徒に、主において次のように切願する。すなわち、今この時にあってより切実に信徒を招かれるキリストの呼びかけと聖霊の促しとに、自発的に、寛大ですぐにこたえる心の姿勢をもって応じるように、と」 (本教令勧告33項) 。キリストの教会が、現代社会の中に力強く生きてその使命を完遂するためには、この信徒の働きがなければならないのです。
 本教令は、キリストの信徒として望まれるべき姿、信徒使徒職がいかにあるべきかを述べています。そして、その目的を「主ご自身がこの教会会議を通してあらためてすべての信徒を招いておられるからである。すなわち、日々ますます密接に主に結びつき、主に属するものは自分のものと思いつつ(フィリピ2:5 参照)、主の救いの使命に参与するように、と。主は、ご自分が行こうとされるすべての町と所に、新たに信徒を遣わす(ルカ10:1参照)。
 こうして信徒は、時代の新しい要求に絶えずこたえるべき、教会の唯一の使徒職の種々の形態と方法を通して、自分たちが主の協力者であることを示す。それは、主にあって自分たちの苦労が無駄にならないことを知りつつ、常に主のわざを励むからである(Iコリント15:58)」と本教令の結びに"勧告"としてまとめています。