2021年11月13日の聖書の言葉

11月14日 年間第33主日「天地は滅びるが、わたしの言葉は決して滅びない」(マルコ13:31)

 今日の福音は、マルコ福音の「黙示録」と言われる終末予言からなっています。典礼暦B年の最後の主日、これ迄主日に読まれたマルコ福音書も今日で終わります。そこで今日は「終末」にスポットが当てられています。一般的に終末とは、世の終わりとか破滅、破壊といった否定的、消極的な意味に解釈されています。

 しかし、今日の福音では、世の終わり、苦しみ、混乱の時ではなく、救いの時の訪れであると言われます。確かに、福音書の中に「太陽は暗くなり・・・」と続くイザヤ書の引用からは、終末を予言している様です。しかし、「人の子が大いなる力と栄光を帯びて雲にのって・・・」とダニエル書の引用からは、明らかに悪い終末のイメージではなく、救い主の到来を表現しています。「彼によって選ばれた人々」、その人々とは、イエスの目の前にいる弟子たちであり、彼らにイエスが直接話されているのです。"あなた方の身の上にはこれから先、想定外のことが起こるでしょう。しかし、想定外の理不尽な苦しみ、迫害に耐えて、私が教えた「神のみ言葉」を守り続ける人々には、必ず報いがありますよ"と言われます。

 また「いちじくの木」から学びなさいとは、いちじくの木は主に地中海地域において生息する果物の木ですが、この木は落葉樹であり、冬になるとすっかり葉が落ち、その木の姿はまるで死んだ木のように見えます。しかし、その死んでしまったような木が春になると芽を出し、夏になると大きな葉をつけ、沢山のいちじくの実をつけるのです。このようにイスラエル地方では、大自然の様々な"しるし・兆候"によって、新たな時代の"はじまり"と診ています。今日の福音は、"いちじくの木"から「人の子が戸口に近づいていると悟りなさい」と予告します。しかし、"気をつけていないと見過ごしますよ。いつでも注意していなさいよ"と加えて教えます。何故なら、主の日は突然やって来るからです。"神の国が近づいているとか、主が近くにおられる"という言葉は、"実現するまで決して滅ばない"という、あなた方への希望のメッセージだからなのです。

 さて2年近くも続くコロナ禍での生活、世界中の誰も体験しなかったこの生活から私たち人類は、何を思い考え、何に気づき、何を学んだのだろう・・・。ご自身に問いかけてみませんか。

 {因みに"いちじく"を漢字で「無花果」と書き、"花のない木"と表記しますが、生物学的に花は実の中にあって、その実の中にある粒々が花の蕾なのです。その蕾が弾けて花となり、花には雄しべと、雌しべが確認できます。}