2021年03月14日の聖書の言葉

世を裁くためではなく、御子によって世が救われるためである(ヨハネ3・17)

 イエス様は、ファリサイ派のユダヤ人たちの議員であったニコデモに話していますが、その言葉は、ニコデモ一人にではなく共同体に向けて話されています。ここでイエスはご自身のことを「人の子」、「独り子」、「光」と話されます。あの神殿での怒りの源、私の言葉と行いを真摯に受け止めて欲しいと願うイエスの真の姿とシンボルです。人の子を信じるものが皆、人の子によって永遠の命を得る為に、神が独り子を与えられました。その独り子は世を裁くためではなく、世を救うために来られました。その神の子のしるしである光に向かって歩むこと、そのことを教える為でした。今も昔も私たち人間は、神に背を向ける時、その光を見る事がないと言います。その原因は、その人が神よりも偉くなっているから、何か悪いことをしたから、後ろめたい気持ちを持っているから光の方に向けなくて背を向けるからなのです。何故なら明るみに出されると都合が悪いからでしょう。しかし、神の言う真理に基づいていれば、自ずと光の方を向く、否、自然と導かれるのです。「信じない者」ではなく、「信じる者」になれば、もっとこの世の中気楽に生きられるのではないでしょうか。

 自分の都合、自分の思い通り、自分の損得だけを優先するから、いつまで経っても息苦しくなるのではないですか。この四旬節、素直な自分を取り戻し、再び新たな自分になって、全てを神に委ねる事ができるようになりたいですね。