2021年01月03日の聖書の言葉

主の公現 学者たちは・・・家に入ってみると、幼子は母と共におられた(マタイ2・1~12)

ヘロデ王と東方の博士たちの話で始まる今日の福音では、ヘロデ王を通して知らされる人間の醜さ、傲慢さを伝えています。その原因を聖書は、私たち人間が、私たちを創造した神に背を向け、遠ざかっているからだと告げているのです。自己中心、争い、妬み、偽善、不信等など、如何ともし難い人間の醜さ、そんな罪の暗闇の中に光を照らしてくださる方がお生まれになった。このどうしようもない人間を罪から救うために、生まれてくださったのです。そのお方を確認するため、東方から星に導かれて博士たちは、ベトレヘムまでやって来たのです。お生まれになった幼子は、立派な宮殿どころか、民宿、宿屋でもなかった。夜空の星をじかに見る露天でお生まれになり、マリアとヨゼフの見守る飼い葉桶に寝かされていると知らされたのです。これこそイエスの道、神から授かった願いであった。仕えられるためではなく、仕えるために来られた幼子は、将来有望で立派なお金持ちを褒め称えるためでなく、悩み苦しんでいる貧しい小さな人々、社会から弾かれている人々を救うために来られたのです。そのことを直接感じ取った東方の博士たちは、天使の導きでヘロデのもとへは戻らず東方へ帰って行きました。つまり、博士たちは罪の暗闇の道ではなく、神に立ち返り、神の御心に従う新たな道へと帰って行ったのです。